かつて私は４人の子どもを持つ母でありました。
しかしそのうちの３人は発達障害を持って生まれてきました。
実家は遠く離れていたので頼るところがありませんでした。
例え軽い障害とはいえ、学校の合間をぬって、それぞれが療育に通い、他校の通級教室に通い
当時は、とても大変だったのを覚えています。

スケジュール帳が真っ黒に埋め尽くされる程
忙しかった私は次第に心を病み、最終的に子どもたちを手放し別々に暮らすことになりました。

入学式や、卒業式、誕生日、そして成人式…
彼らの節目に会うことが叶わず、10年余りの歳月が流れました。

いつのまにか、大きくなってしまった子どもたちは私のことをどこまで覚えてくれているのでしょう…

彼らに対する罪悪感と切ない想い。
これは一生、私の心から消え去ることはないでしょう。

子どもたちの成長をこの目で確かめながら
共に苦難を乗り越え、家族みんなで仲良く暮らしたかった。

施設を開設したのは
そんな私のバックグラウンドが大きく影響しています。

OZデイしゅうなんには
重度の障害を持つお子さんが通われています。

生後、病院のNICUで過ごす中、ご家族はケアのやり方や緊急時の対処方法のトレーニングを受け、退院して、おうちで家族揃って過ごす選択をされました。しかし、重度の障害がある子どもたちは体調が不安定だったり、24時間介護が必要になる為、ご家族にはお休みがありません。

在宅生活の比重はどうしても、お母さんにかかってしまいます。

せっかく家族が揃って過ごせるのに、かつての私のようにお母さんが疲弊してしまう…そんなことになってほしくない。
長く続く在宅生活を、より楽しく充実して仲良く暮らす為に、まずは比重のかかるお母さん方に少しでも休んで頂き笑顔でいてほしい…

そう思い、施設の開所を致しました。

開設から一年が経ち日中子どもたちが施設に来ている時間に登山やランチを楽しんだり、お仕事をされたり
お庭の手入れをしている生き生きとしたお母さんたちの姿をお見かけするようになりました。

そんなお母さんたちのご様子が私にとって一番の喜びであり励みになります。

次は子どもたちの番です！
どんな景色をみせてあげようかワクワクする新しい体験をしてもらいたい、そんな楽しい計画が膨らみます！

施設で楽しい時を過ごした後、車に乗って帰路に着きます。
お家が近づくと子どもたちは必ず笑みが溢れます。
そしておうちに着くと大好きなお母さんが笑顔で迎えてくれます。

障害があっても、なくても、そして、どんなに重度の障害があろうとも、それぞれがそれぞれの時間を持つ。

「笑顔」を「笑顔」で迎えることができる、ここに、それぞれの時間を持つ意義があります。

子どもたちが帰ってきたらぎゅっと抱きしめて、そして、濃厚な親子の時間を楽しんでください。

OZデイしゅうなんが皆様のお役に立てますように今後ともご指導、ご助言をよろしくお願いいたします。